大阪生まれの倉敷育ち「元大阪㋖パン」
大阪生まれの倉敷育ち「築山製パン所のけしパン」その由来は、大正の始めごろ初代築山代一郎が、大阪へパン作りの修行にいき、そこで知り合ったイースト菌の生みの親でもあるアメリカのヘンリーさんと一緒に出店したのが始まりです。当時はとても珍しかったパンとコーヒーを扱うお店としてとても人気を博しお店も大繁盛していたそうです。けしパンは、そこで誕生しました。その証にパンの袋には今でも「元大阪㋖パン」と印されています。
程よい甘さのこし餡がぎっしり入っています
戦後になって故郷の倉敷玉島に帰郷した初代が、地元でパンの製造を再開して以来、人気を博しているとても歴史のあるパンです。値段も安く、餡子がぎっしりと詰まった食べやすい小ぶりのパンが5個も入っているので、子供の3時のおやつ、ちょっとおなかがすいた時などにピッタリです。口にするとあまり甘すぎない餡子がとても美味しく幸せな気分になります。また、程よい甘さのこし餡がぎっしり入っていますので、餡子好きにはとてもたまらない逸品です。
パンに愛情を込めて
そのおいしさの秘訣は、作り手のご苦労にあると思います。今も昔と変わらずひとつひとつ丁寧に愛情を込めてすべて手作りで生地の成型からパンの焼き上げまで、熟練のスタッフ6人が力を合わせ、絶妙のチームワークで次々と美味しいパンを生み出していきます。ちなみにこちらのスタッフはすべて女性ですが、男性顔負けの働きぶりで見ているととても圧倒されるほどです。その中にも女性のやさしさ、繊細さが感じられ、それが、愛情込めたパンの味に表現されていると思います。
製造している築山製パン所では、もともと卸売りが本業ですが、このパンは毎日午後14時ごろに焼きあがり、焼き立てほやほやを求め、地元ではこの時間を目指して買いに来る人も多いとか。倉敷近郊のスーパーでも販売しているので、是非一度お召し上がりください。昭和生まれの方はどこか懐かしさを感じる味です。